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COVID-19

【なんでも歴史】アメリカには「マスク禁止法」がある

日本やアジアでコロナウィルスがそれほど広がらずに済んでいる原因の一つとして、「マスクを着用する習慣がある」ということが言われます。そして、マスクをしない欧米のことをアホ扱いする向きもあり、一方欧米でマスクをしているアジア人を差別したり攻撃したりする悲劇も起きています。

でも、アメリカでマスクをしないのは理由があります。15の州で「マスク禁止法」があるのです。

最初の法律は1845年にニューヨークでできたそうで、この頃発生していた家主と店子の紛争で「相手に恐怖を与える」として禁止されたようです。

しかしもっと大きかったのは、1960年頃に吹き荒れた暴力的な白人至上主義カルト「Ku Klux Klan(KKK)」への対策で、多くの州がはっきりとKKKやそのためのマスクを特定せず、一般的に「顔を隠すマスク」を禁止する法律を導入しました。

例えばハロウィーンの仮装や現在問題となっているような医療目的といった、「脅威とならないマスク」は除外すべきという申立が認められている州もありますが、そうでないところもあります。このため、現在でも厳密に言えば「マスクは違法」の場合があります。

先週、連邦CDCが「医療マスクか、それがなければスカーフでもTシャツでも使って、顔を覆うように」と指導したビデオが出たのは、そういう意味でアメリカとしてはとても大きな変化だったのです。

出典はこちら→https://www.mtsu.edu/first-amendment/article/1169/anti-mask-laws

「人工呼吸器ヒーロー」Bloom Energyのひみつ

全米、特にNYが深刻な人工呼吸器不足にあえぐ中、先週カリフォルニア州知事の会見で突然「Bloom Energy」が飛び出して、驚きました。ずっと疑問だったのですが、今日ちょっと時間ができたので調べてみました。

この会社は、サンノゼにある燃料電池の会社です。2001年創業で2018年に株式上場しています。

ニュースになったのは、先週連邦の在庫からカリフォルニアに届いた170台の人工呼吸器が壊れていて、それを数日でブルームが直してくれるという話でした。 なぜここでブルームが出てくるのか、なぜ燃料電池の会社がそんなスキルを持っているのか?と不思議に思ったのです。と思ったら、やはりスキルは「なかった」。だけど、エンジニアが大スクランブルでマニュアルをダウンロードしてやり方を習得して、あっという間に体制を整えのだそうです。スタンフォード大学病院の協力を得て、動作確認などをしています。

その後、その170台だけでなく、あちこちの病院で使えなくなって放置されている人工呼吸器をかき集めて修理しており、東海岸の工場も動かし、現在は週に1000台の修理能力があるとのこと。 現在、ウェブサイトで中古人工呼吸器を大募集中です。なにやら、日本の「モノづくりばんざいドラマ」みたいですよね。 (あまり複雑な修理が必要なものは断っているそうですが、比較的簡単に直るものも多いとのこと。)

同社の広報資料を読むと、創業者のKR Sridharさんが、知事の呼びかけに答えて「やりましょう」と言ってやり始めたとのこと。アントレプレナーは強いです。

ブルームは、燃料電池を非常用電源として売っているので、病院がお客さんだそうです。その意味では多少のつながりはあります。知事は、もともとの呼吸器のメーカーにも問い合わせたそうですが、「数ヶ月かかる」との回答。まぁ、彼らは彼らで、今新品製造におおわらわでしょうから、余裕はないですね。

でも、ブルームは本業の燃料電池が不振で業績は振るわず、株価も安い。この修理をやっても、たぶん儲からない。 知事はもう持ち上げまくっていて大変ですが、これも現実。

なんだかな、であります。

参考資料:

https://www.fastcompany.com/90484261/this-fuel-cell-company-has-pivoted-to-fixing-old-ventilators-to-give-to-hospitals

https://www.bloomenergy.com/blog/were-stepping-aid-covid-19-battle-we-need-your-help